20代リハビリ職のまじめな資産運用

20代リハビリ職で働く投資家です。 積立NISAでeMAXIS Slim 先進国株を積立中。企業型DCでも、先進国株に積立しています。

確定拠出年金で節税!! 企業型DCについて

今回は確定拠出年金の企業型DCについて書いていきます。

 

少し前から話題でしたが、まだ知らない人や聞いたことはあるけどどんなものか分からない人が多いんじゃないでしょうか?
私の病院でも知らない人は多いです。

 

同僚は「全く聞いたこともない」と、もちろんどんなものかも知りませんでした。
10歳上の上司も「確定拠出年金してますか?」と聞いたところ「知っているけど、なんか会社が積み立ててくれている」と。

 

ちなみに私が勤めている事業所は「企業型DC+マッチング拠出」です。

 

今回は企業型DCの概要とメリット・デメリットを書いていきます。

 

 

 

確定拠出年金とは?

まず日本の年金制度について軽く解説しましょう。
年金制度は3階建て構造で構成されています。

 

分かりやすいようにイラストを使って説明します。

f:id:PTInvestor:20190609212243p:plain

引用:https://www.toushin.or.jp/dc_contents/outline/

 

国民年金(1階)と厚生年金(2階)が公的年金と呼ばれるものです。
そして確定拠出年金(3階)で構成されています。

 

違いについて、「支払ったお金の行き先」という面から見てみましょう。

 

国民年金と厚生年金は賦課方式が採用されています。
現役世代が年金受給世代に仕送りをするイメージです。
つまり、支払ったお金は将来の自分の年金に充てられるわけではないということです。

 

対して、確定拠出年金は積立方式が採用されています。
つまり、自分が支払ったお金は将来の自分の年金に充てられるということです。

 

年金制度の詳細はまた記事にしたいと思います。

 

 

企業型確定拠出年金とは?

企業が毎月掛け金を拠出し、加入者(従業員)が運用を行う制度です。
加入者自らが年金資産の運用を行うため、個人によって将来受け取れる年金の額は変動します。

 

ひと月あたりの限度額は、他の企業年金に加入しているか否かで変わります。
・他の企業年金なし ⇒ 55000円 /月
・他の企業年金あり ⇒ 27500円/月
(厚生年金基金や確定給付企業年金など)

 

 

確定拠出年金+マッチング拠出とは?

企業が拠出する掛け金に加え、加入者も掛け金を拠出できる制度です。
ただし、「企業掛け金  ≧  従業員掛け金 」かつ「ひと月の限度額以下」です。

 

企業によってはマッチング拠出制度を導入していない場合もあるので、自分の勤めている会社はマッチング拠出制度を導入しているか担当部署(総務など)に一度聞いて見ましょう。

 

 

メリット

① 運用によって得られた利益は非課税

通常、資産運用で得られた利益には20.315%の税金が課せられます。
しかし、確定拠出年金では運用益に対して非課税のため、そのまま貰えるということ    です。

 

② 受け取り時にも税制優遇措置

受け取り方法としては、「年金」「一時金」です。

   

年金として受け取る場合は雑所得とみなされ、公的年金等控除が受けれます。
雑所得= 公的年金等の収入金額 ー 公的年金等控除額

 

一時金として受け取る場合は退職所得とみなされ、退職所得控除が受けれます。
退職所得= (退職金等の収入金額 ー退職所得控除)✕ 1/2

 

③ マッチング拠出の掛け金は全額所得控除 = 節税

マッチング拠出制度で加入者が拠出した掛け金分は全額所得控除になり所得税・住民税を軽減させることができます。

 

たとえば、課税所得300万円の人が毎月1万円マッチング拠出した場合、
所得税12200円+住民税12000=年間24200円の節税となります。

 

  節税一覧表を参考にしてみてください。

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④ 口座管理手数料は事業所負担

iDeCoでは、加入時・移換時に手数料2777円がかかります。 
また、口座管理手数料167円/月がかかります。  ※SBI証券の場合
企業型DCの場合はこれが全額事業所負担で加入者は手数料なしです。

 

「最初に2777円で、あとは月167円払うだけか」と軽く捉えてしまわないように。
確定拠出年金の運用商品は投資信託が多いですが、投資信託を選ぶ際に運用コストを気にすることはかなり重要です。

 

iDecoで、
月1万円拠出する場合 ⇒ 月167円のコスト = 1.67%の運用コスト
月2万円拠出する場合 ⇒ 月167円のコスト = 0.835%の運用コスト

 

 

これに加えて投資信託の購入手数料や信託報酬が運用コストに上乗せされます。
1.67%はかなり高いですし、0.835%でも今の投資信託商品と比較すると高い方です。

 

なので月167円でも軽く捉えてしまわないように。

 

 

デメリット

① 60歳まで引き出すことができない

企業型、個人型(iDeCo)ともに確定拠出年金全般は、原則として60歳まで資産を引き出すことはできません。

 

投資全般に言えることですが、「投資は余剰資金で」ということです。

 

若い時は今を楽しむためにお金を使いたいという人には不向きですね。

 

社会人1年目だと給料が入ったら買いたいものを買ったり、美味しいものを食べたり、いろんなところに旅行行きたくなりますよね。

 

ここの部分はライフプランやお金に対する個人の価値観によりますので、確定拠出年金をしているからどうとかではないと思います。

 

なのでいま一度、ライフプランや自分の価値観を確かめてください。

 

② 運用商品の信託報酬が高い                                                                     

これも大きなデメリットですね。

 

iDecoの運用商品の方が信託報酬が圧倒的に安いんです。
同じベンチマークとする、企業型DCの商品とiDeCoの商品で信託報酬を比較してみましょう。

 

私が企業型DCで運用している商品は「DC外国株式インデックス・オープン」です。
この商品の信託報酬は0.8460%以内です。
ベンチマークはMSCIコクサイ・インデックスです。

 

一方、同じベンチマークのiDeCoの商品は「eMAXIS Slim先進国株インデックス」。
こちらは信託報酬は0.11772%以内です。

 

全然違いますよね笑
0.73%の差ですが、かなり大きいです。

 

しかし、上でも言ったようにiDeCoのは口座管理手数料が別途必要で、企業型DCが無料です。

 

つまり、iDeCoの掛け金によって運用コストの差は変化するので、一概に企業型DCの商品がぼったくりとは言えません。

 

 

③ 運用商品の自由度が低い

私が加入している企業型DCの運用商品は全19種類です。
国内株式、外国株式、国内債券、外国債券はだいたい2〜3種類です。

 

対して、SBI証券のiDeCoの運用商品は、
国内株式19種、外国株式21種、国内債券3種、外国債券種です。

 

選択の自由度が全然違いますよね笑
ここに関してはデメリットかメリットかは人によるかもしれません。

 

たくさんの商品から自分にあった商品を選択したい人にとってはデメリットですし、多すぎると逆に選べないから少ない方がいい人にとってはメリットですね。

 

まぁその人次第ってことです笑

 

 

おわり

いかがだったでしょうか?
年金の話から、確定拠出年金、iDeCoとも比較しながら企業型DCについて書きました。

 

分からなかったことや間違っていることなどありましたらコメントください。
よろしくお願いします。

 

そして投資はあくまで自己責任とお忘れなく。
ここまで見ていただきありがとうございました。